奥ゆかしい本のカオ ー スタッフY

こんにちは。
スタッフYです。


弊店の出張買取では『これ全部持って行って下さい』というようなご依頼もあり、車のキャパとの兼ね合いもあるのですが、一式持ち帰ることも多いです。


まれにその中に入っているのが『同人誌』です。


そう。わたくしも若いころには作ったことがあります、同人誌!(笑)


私も作ったなぁ~なんて懐かしさもあり、ついつい手に取って見てしまうのですが、イマドキ(?)の同人誌の奥付は簡潔なのですね。


TwitterやpixivのIDとメールアドレスのみ…というのがスタンダードのように見受けられました。


私が同人誌を作っていたころは、何の躊躇もなく本名・住所の記載をしていました(^_^;)


記載内容は簡潔になったとはいえ、習慣的に奥付を書いてしまうのは日本人ならではなのでしょうか。


(海外の同人誌は読んだことないのですが(^_^;))


というのも、洋書の出品をしていて気づいたのですが、洋書には『奥付』がありません。


もちろん、重要な情報はトビラに記載してあります。タイトル、著者、出版社、出版年。版については表紙に記載していることが多いようです。


和書については、それらの情報はまとめて奥付に記載されています。


著者の略歴が記載されていることもありますね。


本の情報を得るためには重要な、顔のような部分だと思うので、洋書のようにもっと主張してもらって良いような気がしますが、これも日本の奥ゆかしさの一部なのでしょうか。


ちなみに和本(和綴じ本)も奥付があるのは現在の洋装本と変わりはないのですが、数巻に分かれているものは、最終巻にしか奥付が無いなんてことも。


そのおかげで揃いでないことに気づけるという利点もありますが(^_^;)


ISBNがないくらいの洋装古書ではスペースやデザインの都合もあったのかもしれませんが、表紙・背表紙・トビラ・奥付でタイトル表記が違う(※)こともあって困ってしまいますが、優先させるのは奥付なのです。


(※)表紙はメインタイトルとサブタイトル、背表紙はメインタイトルのみ、トビラはメインタイトルとサブタイトルとシリーズ名、奥付はその3点に加えて更に『○○文庫』など。

はなひ堂ブログ 2021年5月25日