新しい本をお売りいただきました

新しい本をお売りいただきました。ありがとうございます!


どのくらいまでが「新しい本」なのかわかりませんが、古本屋をやっているとバーコードがついているだけで「新しい」と感じてしまいます(^_^;)。


こういった新しい本を買取させていただくにあたって、やはり若干のためらいもありつつの買取となりますが、まずは査定額の話から。


新しい本は基本的に発売された後が査定額は一番高く、その後だんだん下がってきます。


もちろん小さな出版社や専門性の高いもののように発行部数の少ないものはその限りではありませんが、基本的には下がってきます。


その理由は中古市場に本がどんどん出てきて、新刊本としても出続けているので、市場に溢れかえるようになり、溢れかえるようになると誰もが安く売ろうとして値崩れを起こすからです。


そして本の人気も衰えてきて「安くしても売れない」という状態が続くと、古本屋も廃棄し始めます。


その頃には出版社も供給をストップしており、俗に言う「絶版」となっておりますが、本の人気が衰えているので誰もその存在に気付きません。「そういえばそういう本もあったな」くらいです。


そしてそんな状態が何年も続き、ある時に突然著者に脚光が浴びます。


そういえばあの人、あんな本を書いていたな…。


その時にはすでにその本は絶版しており、中古市場にも容易に姿を見せない存在となっています。


「日本列島改造論」の誕生です。「3日でおぼえるアラビア語(小池百合子)」の誕生です。


そこまでくるともはや定価はあてにならず、完全に中古相場から査定額が出てきます。


長々と書いてしまいましたが、新しい本は定価以下で古本屋は売らなければいけないため、プレミアが付いていることはほとんどありませんが(とはいえ昨今の絶版しやすい状態ですと一概には言えませんが)、「安くても売れない」状態でない限りお値段がつきやすい傾向にあります。


そして新しいので売れやすいので、そこも査定額にプラスされます。


ここまでが査定額の話ですが、これからは古本屋の勝手な話です。


冒頭に「若干のためらいがある」と書きましたが、「新しい本」は明らかに新刊書店さんの割を食っているのではと思っています。


古本屋が売ることで新刊書店さんの販売にも影響を与えているのではないかと危惧しています。


当店はそれほど新しい本を販売しているというわけではないのですが、この辺りは非常に難しく、書かなければよかったとさえ思っています。


とはいえ唯一の救いは、新しい本を売ろうとお考えの方はそれほど多くないと感じているところですが、いかがでしょうか。


「新しい本」は出版され続けているため、どういった傾向があるのかはわかりませんが、「新しい」状態である期間はどんどん短くなっている気もします。


この辺の新刊出版については私には正確な知識がないために判断できませんが、ここ数年で発行された本のうち絶版しているものは空前絶後の数ではないでしょうか。


ならば絶版を救い上げる必要もあると考えるのは勝手なご都合主義でしょうか。我々はもはや理解が届かない世界に生きているのでしょうか。


例のごとく何の話をしているのかわからなくなってしまいましたが(^_^;)、当店は「新しい本」も買取させていただいております。


本日は本をお売りいただき、ありがとうございました!

買取実績 2017年11月5日