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楽天セミナーで古本販売について思ったこと

本日は楽天セミナーへ行った感想を書こうと思います。

以前から楽天さんより「出店しませんか?」とご提案を受けていました。が、あまり乗り気ではなかったため断っていたのですが、先日ふと電話を掛けてこられた時、「少し話を聞かせてください」と言ってみたら「今度セミナーを新潟でやるので、よろしければ来ませんか?」という流れになったので伺うことにしました。

まずどうして心変わりかしたのかと言いますと、現在の価格決定システムに対する個人的な違和感(主に倫理的な。こんなふうに本の価格が決まっていいのだろうかという)から色々な販売経路に関心を持つようになったため、というのが心変わりの理由ですが、そんなことはどうでもいいです。
とにかく楽天セミナーへ行った感想ですね。

セミナー自体は小奇麗なホテルの広間で行われ、受付では好青年が駐車場を探していて少し遅れた私にも親切な対応をしてくれました。
という話もどうでもいいですね。セミナー受講生が少なかった、というのもどうでもいいですね。

とにかく楽天市場(以下楽天)の話です。とはいえ楽天の話だけだと比較対象がないので解りにくいかもしれません。そこでアマゾンマーケットプレイスと比べてみることにします。

まず古本に関してのアマゾンマーケットプレイス(以下アマゾン)の特徴から話を始めると、圧倒的なアクセス数があり、決済方法も多様で、なおかつ新品のカタログを使って中古品をスピーディーに出品することが出来るというのが特徴です・・・完璧ですね。

では楽天はどうかというと、決済方法はまあいいとして、出品の際にいちいち写真も撮らないといけないしカテゴリーとかも書かないとなんですか?

詳しくは知りませんが(知らねーのかよ)、とにかく面倒なわけです。当店スタッフ兼実の妹がバーコードをピッとやってロランバルトの「表徴の帝国」の出品情報を数秒で作るとかあり得ないわけです。「表徴ってなんて読むの?」と聞かれて「おもてと特徴ってうち込んでみたら?」みたいな話になるんですよたぶん。確か寿司とかてんぷらをコミカルに表現する本でしたよね?

とにかく話をもとに戻しますと、楽天で古本販売をするのはとても難しいと感じるわけです。

あと考えられるものとして手数料とかもあるんですが、それを挙げると話が長くなるし、そもそもそれは売れ過ぎた時か参入時に考えることであって(参入はアマゾンのほうが手軽)、今はちょっと脇へ置いておきます。

そうすると古本販売で楽天を検討する余地なんてほとんどないわけです。実際にそれと同じことをセミナー前半で聞かされて、確信しました。
楽天はアマゾンよりも出品しにくく、売りにくい。

ああ、やっぱり楽天参入は難しいかな…そう思って話を聞いていると、楽天で成功されているショップさんの一例を取り上げてくれました。
成功されているショップさんの例として、ある加工食品を扱ったショップさんを紹介されていました。楽天は「どこにでもある加工食品会社さんです」と紹介されていましたが、一つだけ特徴がありました。

それは、そのお店にはリピーターが多いというところです。一般的にネットでの古本購入の場合、リピーターは実際いるのですが(もちろん同じ本ではありません)、それは偶然によるところが大きく、一般的な購入とは違います。
これは恐らく楽天でも同じはずで、ほしい本を検索する中でたまたま当店が持っていたから購入されただけ、というのがオンラインでの一般的な購入になります。実際のお店に行くのならともかく、ネット上で当店の商品の中から欲しい本を探す方はいないと考えても良いと思います。

なので古本の場合、オンライン販売でリピーターを考える戦略は成り立ちません。
そして買取においても同じ本が出てくることは滅多になく、一度作った出品情報が二度使われることはほとんどありません。お客様も出品情報も、その場一回限りの出会いと考えること。
それが私がネットで販売していて思ったことです。


しかし、もし楽天の成功事例に挙げられたお店のようにリピーターが多い場合は話が違います。出品の難しさを補っても余りあるメリットがあります。 リピーターは前回と同じカタログから購入されるでしょう。これは一度作ったカタログが購入のたびに何度も使われることを意味します。カタログは一度作ってしまえば、再利用する際の手間はほとんどありません。

なぜリピーターを作ることが可能なのか?それを楽天は一言で答えました。「お客様がファンになる店作りをお手伝いする仕組みがあるからです」と。・・・

衝撃でしたね。

楽天はカタログ作成に時間がかかり参入しづらく見えたのですが、「お客様がファンになる店作りをお手伝いする仕組みがある」らしいのです。簡単に言うと、楽天は勉強はできないけど愛されるタイプと言ってもいいのかもしれません。

なんだかよくわからなくなってしまいましたが、そういうことです。楽天は売りにくいけどリピートの可能性が高い。と、乱暴ですが言い切ってもいいのかもしれません。

これを古本販売で考えるとどうなるか?
楽天はリピートの可能性が高いのはわかりました。 しかし、先ほど書いたように古本にはリピートの可能性はありません。 では楽天で古本販売に参入するメリットはどこにあるのでしょうか。

ご存知のように、古本屋というのは買取と販売の二本の柱で成り立っています。そしてどちらが重要かというと買取です。
これはどの古本屋に聞いてもそう答えると思います。

お客様が買取を依頼する際に最も重要な要素が何なのかは古本屋である私にも正直よくわかりません。買取額もそうだろうし、買取の手軽さもそうでしょう。専門的知識が有るほうが信用されるでしょうし、店主の人柄なんかもそうかもしれません。

色々な要素がある中で、どのお店も試行錯誤されていると思います。 ただ、これだけは言えると思います。そのお店のファンならば買取を依頼していただける可能性は高いということです。

古本販売それ自体では楽天が優れているところは多くありません。 楽天が優れているものは「お客様がファンになる店作りをお手伝いする仕組み」だけです。(正確に言うと手数料なんかもプランによっては比較的安いようですが、話が複雑になりそうなのでここでは省きます。)

そしてそれを提供しようという意志を強固に持っています。

私事で恐縮ですが、私は俗に言うブックオフせどり出身のネット古本屋です。せどり専業時代はブックオフで価格差の出そうな本を買ってネットに出すということを生業としていました。

そこでは買うことと売ることが分かれていることに特に疑問はありませんでした。(そして現在も本せどり自体に否定的ではなく、そこには存在価値があると信じています。そもそもたまにやってるし。)

ブックオフで買うこととネットで売ることに一切の関連が無く、どちらも独立した業務として存在することは特に問題のないように思っていました。その後、私は古書組合に入り、現実に店舗を持っている人達と知り合いました。そこで感じたのは、この人たちは販売と買取が密接に関わっているということでした。

あるとき買いにきた人が次回は売りに来たり、売りに来たひとが棚の本を手に取ったりという買取りスパイラルがそこにはあるように思えました。とはいえこのご時勢ですから、店舗を持っている方も販売をアマゾンや「日本の古本屋」に頼っていますし、「最近買取りも少なくなったなー」と嘆いてもいます。

私も買取を始めましたが、彼らのように現実の店舗という太い背骨を持つのとは違い、ネットやチラシに頼る心細い買取になっているような気がします。そしてブックオフさんとエーツーさんのある地元三条では苦戦(というか完敗?)を強いられています。

その理由は突き詰めると一つだけのような気がします。私の店にはファンが少ない、それだけのような気がします。
お店のファンが少ないから買取の量が少ない。単純にそういう話なのかもしれません。

具体的に楽天がどのような形で「ファンを増やす店作り」をお手伝いしているのかわかりません。店のトップページをいじれるというのとメルマガを出せるくらいしか説明はいただけませんでしたが、「ファンを増やす店作り」をお手伝いしているという言葉が本当なのであれば、楽天に参入するのは全然アリですね。

古本屋は販売だけでは成り立ちません。買取だけでも成り立ちません。その2つを繋ぐものは「お店のファン」なのではないか。
そもそもかつてはそうだったのではないか。そして今でも最重要なのではないか。それを人はブランディングと呼ぶのではないか。

販売や買取が少なくてもお店のファンさえいてくれれば経営は成り立つのではないか。と帰り道に興奮しながら思ったのでした。

はなひ堂ブログ 2013年12月11日