最近お売りいただいた本-全集、文学の本等

また恒例のごとく、最近お売り頂いた本をご紹介します。


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ふるさとの百年、園芸植物大事典をお売りいただきました。


「ふるさとの百年」は古書をお売り頂く際によくお会いする本で、新潟県全域をカバーする全20巻のシリーズです。


今はなき「蒲原」や「西頸城」というエリアや、空想の中にしか存在しない燕三条という大地(?)など、昔の写真がたくさん載っています。


すごく売れる…という本ではなく、たまにポツンと注文が入るシリーズですが(定番といわれる多くの昔の本はそんな感じです)、出品、発送をしているスタッフいわく「売れる巻と残る巻は決まっている」とのこと。


いったいどのエリアが売れ筋で、どのエリアが残るのか恐ろしくて聞けませんでしたが(そもそも本当かどうかもわからないですし)、全集にはバラ売りすると値段に差を付けても確実に売れる巻と売れない巻が出てきます。


そんな確実に売れる巻のことを業界用語で「キキメ」などといいますが、そもそもキキメも何もあったものじゃないシリーズのような気もしますが、実は貴重な画像が載っている巻があるのかもしれません。


私が読んだことのない本の知識は出張買取でお客様からお聞きしたことが大半です。


本の内容は一度読んだ方がよくご存じですので、そんな話を聞けることはとても貴重でありがたいことです。


本のハブとしてだけでなく、本の知識のハブとしてなにかできたら…そんな大それたことを思っているわけではありませんが、お聞きした本のことをお売り頂いた本と共にどこかに伝えていければと思いますが、こちらは今のところ何もできないでいます。



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文学や俳句の本をお売り頂きました。


その中に江古田文学がありました。


早稲田文学、三田文学等、大学発刊の文芸誌は多くありますが、江古田文学もそのうちの一つです。


硬い内容からポップな内容まで幅広いという印象を持っていますが、じっくり腰を据えて読んだことがないので正確なところはわかりません(^_^;)。


以前神田の市で「江古田文学」が入っているなと思いながら計算していた山に入札して、落札したら「江戸文学」だったということがありました。


どちらも相場は似ていると思っているので商売としては問題はなかったのですが(?)、空目することやタイトルを言われて違う本が頭に思い浮かぶことはよくあります。


上の「ふるさとの百年」も「今昔写真帖」と勘違いしたり(こちらは相場が似て非なるものなので問題がある)、大漢和辞典を日本国語大辞典の巻数と間違えたり等、ヒヤヒヤする間違いはよくありますが、今年もがんばって古本屋業を続けていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。


田中志津は全く知りませんでした。新潟の女流作家とのこと。お恥ずかしい限りです。



この度は本をお売り頂き、ありがとうございました!

はなひ堂ブログ 2020年1月22日